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情報提供日/2007年7月18日
「やはり変だぞ! 固定資産税/納税者の反乱政策を動かす」---これは今から10年前の日経新聞記事のタイトルです。1995年頃から、地価が下落しているのに固定資産税が上がり続けることに疑問をもった住民が、評価に対する異議を申し立てる行政訴訟を相次いで起こすなど、社会問題になっていました。
なぜ、こんなことが起きたのでしょうか。一番大きな原因は、94年から「固定資産税評価額の水準を地価公示価格の7割を目処にする」ことが決まったこと。それまでは平均3割前後で、都心部などでは1〜2割というケースもあったため、いきなり3〜4倍に跳ね上がってしまったからです(図1参照)。
激変緩和措置などが取られたのですが、税額がアップしたケースが頻発しました。
もともと固定資産税評価額は3年に一度見直されるしくみで、これを「評価替え」といいます。本来は、「適切な時価」に課税されるべきなのですが、全国に約1億8000万筆もある土地を毎年評価替えするのは難しいため、3年ごとの基準年に評価替えをし、あとの2年間は据え置くことになっていたのです。
ところが、据え置き期間にも地価下落が進んでいるにもかかわらず、それが評価に反映されなかったことが不満を増幅する結果となりました。
97年ころから評価額が大幅に下がり始め、また、98年度から評価額の据え置き年度でも、地価下落を反映した修正ができる特例措置が始まりましたので、現在では冒頭のような“ねじれ現象”は解消しているといえるでしょう。
とはいえ、税額に直結する評価額の動きは常にウォッチングしておきたいもの。全国的にはまだまだ評価額は下落傾向にあるものの、東京を始めとする大都市圏で上昇する兆しも見えています。前回紹介したように、インターネットで閲覧したり、毎年春に行われる縦覧制度を活用して、利害関係のある評価額をチェックしておきましょう。
なお、家屋の評価額についてはほとんど横ばい状態が続いています。
さて、固定資産税評価額について知っておきたいポイントをピックアップしてみましょう。まず、固定資産税を算出する場合、住宅用地については大幅に税額を軽減する特例があります。これは、200平米以下の小規模住宅用地については評価額を6分の1に、200平米を超える一般住宅用地は同じく3分の1に軽減されるという制度です(図2参照)。
注意したいのは、住宅用地の面積は無制限ではないこと。家屋の床面積の10倍までが限度になっています。たとえば床面積が100平米なら、1000平米まで。それを超える分部については特例の対象になりません。商業地等の扱いになります(後述)。
また、住宅用地の定義も重要です。一般のマイホームはもちろん、定期的に利用するセカンドハウスも対象になりますが、別荘は認められません。
併用住宅の場合は、居住部分の面積割合が全体の4分の1に満たなければ特例の対象外。また、4分の1以上あっても、敷地の全てが対象になるわけではありません。居住部分の面積割合に応じて、住宅用地として認められる範囲が決まっているのです(図3参照)。
土地を買って建築する場合も要注意です。固定資産税は1月1日時点の固定資産課税台帳に記載されているかどうかで判断されます。その時点で住宅が建っていなければ住宅用地と認められませんから、特例も受けられません。12月に土地を取得し、翌年着工予定という場合は適用外。10月に着工、2月に竣工という場合も×。1月1日に建築工事中でも住宅用地にはならないのです。
建て替えの場合はどうでしょうか。次の4つの条件に全て該当するケースに限って、特例が適用されます。
1.前年の1月1日に住宅用地であったこと
2.建て替え前後の敷地が同一であること
3.建て替え前後の住宅の所有者が同一であること
4.該当年の1月1日に着工しているか、建築確認が下りて直ちに着工できること
建て替えや、事務所や倉庫などをリフォームして住宅にコンバージョンしたような場合は、市町村役場の所轄部署への申告が必要です。
住宅用地と認められない商業地などの宅地の場合でも、評価額=課税標準額とはなりません。「評価額×70%」が課税標準額の法定上限となります。この上限は、自治体の裁量で60〜70%の範囲で引き下げられます。たとえば、東京都は現在65%です。
評価額は公示地価の7割、さらに課税標準額は評価額の7割以下になりますから、固定資産税の課税標準額は公示地価の5割未満になるといえるでしょう。
また、前年度課税標準額を当該年度の評価額で割った負担水準に応じて、図4のように課税標準額の扱いが変わる負担調整措置があります。これは住宅用地の場合も同様です。
都市計画税についても住宅用地特例があります。小規模宅地は評価額の3分の1、一般住宅用地は同3分の2です。不動産取得税は、2008年度末までに宅地を取得した場合は評価額の2分の1が課税標準額となります。登録免許税については、このような評価額が軽減される特例はありません。
次回は相続税・贈与税の路線価について取り上げます。
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