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金利の達人への道
番外編 “金利感覚”を磨こう
「金利が上がり始めた? どうなるか不安」---そんな声が強まっています。いたずらに不安に抱えても、金利が思い通りに動いてくれるわけではありません。そこで、今回は“金利の達人・番外編”として、金利を読み解くセオリーをグラフ中心に紹介。目で見て感じて、“金利感覚”を磨いてください。
情報提供日/2006年9月6日
 住宅ローンの金利タイプを、変動金利、固定金利選択型(10年以内の短期固定)、完全固定型の3つに分けるとすると、前の2タイプは短期金利、3番目は長期金利と大きく関係します。この点については、「金利の達人への道」第1回で解説しましたので、詳しくはそちらをご覧ください。
 ここでは、あまり細かい理屈には踏み込まず、過去から最近までの金利情勢、他の経済指標との関係がどうなっているかなど、実際の動きについて紹介しましょう。
 金利の先行きを予測することは難しいのですが、金利がどんな動きをしているかを知るだけでも、戸惑いは減るのではないでしょうか。
その1.長期固定金利が先に上がりはじめている
 まず、金利と景気の関係です。バブルが崩壊してから90年代の長期不況の間に、金利は下がり続け、最近の景気回復期を迎えて、やや上昇しているというのが、図1から読みとれるでしょう。
 次に、住宅ローン金利のベースとなる市場金利は、長期金利(10年物国債)と短期金利(短プラ)で、やや異なる動きをしています。長期金利は2003年以降、明らかに上昇傾向を示していますが、短期金利は01年以降ずっと横ばい。そこで、以下の点が推測できそうです。
○長期金利・・・景気動向を追いかける形で滑らかに動く
○短期金利・・・日銀のゼロ金利政策など、政策的によって動きが制約されやすい
図1.長期金利と短期金利の推移
 
その2.長期金利と長期固定金利は並行して動く
 短期金利を指標にして動く変動金利は、7月のゼロ金利解除でやや上向き始めていますが、ずっと横ばいでした。そこで、ここでは固定金利を中心に採り上げます。
 図2を見ると明らかなように、完全固定金利のフラット35の平均推移は、長期金利とほぼ並行して動いています。
 ちなみに、住宅金融公庫の基準金利も似た動きではありますが、長期金利やフラット35の金利が下がっていた04年半ばから05年半ばも、ずっと上昇していました。この理由は、公的資金のために政策的に高めに誘導されていたといえるでしょう。
図2.長期金利と住宅ローン金利(長期固定型)の関係
 
その3.長期金利が上がると株が下がる?
 経済指標の一つ、株価と金利の関係はどうでしょうか。一般には、反対の動きになるといわれています。図3からも、だいたいの傾向が読みとれるでしょう。
 理由は、次のような流れで説明できます。なお、長期金利を代表する長期国債は、「金利が上がると価格が下がり、金利が下がると価格が上がる」という性格を持っています。
○長期金利が上昇→国債価格が下落して、国債の割安感が出て需要が高まる→相対的に株の需要が低下し、株価が下がりやすくなる
○長期金利が下落→国債価格が上昇して、国債の割高感が出て需要が下がる→相対的に株の需要が高まり、株が上がりやすくなる
 実際の経済では、必ずしも金利と株価の関係だけでは説明できないケースも少なくありません。一つの目安と考えて下さい。
図3.長期金利と株価の推移
 
その4.金利と為替レートは同じ方向で動く
 長期金利のベースになる国債の金利は、日本の通貨である円とドルなどの外国通貨との交換比率を表す「為替レート」にも影響します。ちなみに、ドルベースで見た場合、たとえば1ドル=100円から1ドル=120円になると円安。その逆は円高となります。「円の為替レートが上がる」とは円高になることです。
 一般に、金利が上がると、やや遅れて追いかける形で為替レートも上がる傾向があります。その理由は、次の通り。
○長期金利が上がる→国債の人気が高まり、海外からの円買いの動きが強まる→円高になる
○長期金利が下がる→国債の人気が下がり、海外からの円売りの動きが強まる→円安になる
 株価と同様に、為替レートも世界経済の複雑な動きと連動していますから、常にこのセオリーが当てはまるとは限りませんが、ひとつの参考になるでしょう。
図4.長期金利と為替レートの推移
 
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