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情報提供日/2007年7月4日
2003年10月に新型住宅ローンとして登場して以来、フラット35の申し込み件数は累計で約15万件(07年5月現在)に達しています。図1から明かなように、05年頃から急激に増え、その後はコンスタントに毎月3000〜6000件の申し込みが入っています。
ところで、同グラフを見ると05年、06年ともに6月にピークが来ていることがわかります。実は、いずれも【フラット35】Sの募集が始まった月なのです。07年は4月末に募集開始なので5月の件数が急増しています。
JHF経営企画部広報グループ調査役の猪飼伸彦さんによると、今年5月の申し込みのうち3分の2は【フラット35】Sとのこと。人気の高さが伺われます。
【フラット35】Sというのは、「優良住宅取得支援制度」のことで、より性能の高い住宅の取得を促進するために生まれたもの。通常の【フラット35】の技術基準に加えて、「省エネルギー性」「耐震性」「バリアフリー性」という3つの基準のうち、いずれか1つに適合すると、当初5年間の金利を0.3%優遇してもらえます。
また、今年度から、従来の3条件に「耐久性・可変性」が加わりました。ですから07年度は4条件のうち1つをクリアすれば【フラット35】Sを受けられるというわけです。
ただし、08年度からは4条件のうち、2つをクリアすることが必要になり、ややハードルが高くなります。今年度のほうが利用しやすいといえるかもしれません。
07年からの新しい動きとしては、フラット35のバリエーションのひとつ【保証型】がラインナップに加わったこと。千葉興業銀行が2月から、三菱東京UFJ銀行が4月から取り扱いを始めました。
これまでのフラット35は、【買取型】といわれるもので、JHF(旧公庫)が金融機関から住宅ローン債権を買い取り、証券化して投資家に販売するという仕組み。債権者はJHFとなり、金融機関のほうはリスクを負わずに、ローン取り扱いの事務手数料を収入にするというパターンでした。いわゆる“フィービジネス型”といえます。
これに対して【保証型】は、金融機関自身が住宅ローン債権の証券化を実行して投資家に販売します。ローンの借り手の返済が遅れた場合、金融機関にリスクが発生しますが、これに備えてJHFが住宅融資保険を引き受けて、投資家に対する元利金の支払い保証をする仕組み。債権者は、金融機関です。
2つのタイプで何が変わるのでしょうか。【買取型】では、融資金利が異なるだけで商品内容はどの金融機関で借りても同じでした。債権者がJHFですから、旧公庫融資とほとんど同じといえます。
一方、【保証型】では、金融機関自身が証券化の手続きを行う分だけ、金融機関の側に裁量の余地が発生します。各社のリスクの範囲内で、さまざまな商品バリエーションが生まれる可能性が出てくるわけです。
たとえば、三菱東京UFJ銀行の【保証型】では、融資限度額が所要資金の100%まで可能で、借り換えの場合でも融資対象になります(図4参照)。【買取型】よりも柔軟性のある商品内容といえるでしょう。
今のところ【保証型】を扱っているのは2行のみ。数が少ない理由としては、ある程度の件数が揃わないと金融機関自ら証券化することが難しいこと、証券化のノウハウが必要なことなど、いくつか考えられます。ただ、今後は徐々に増えてくると思われます。
今年度の目玉になりそうな、もう一つのニューズが【フラット35】の新メニューの登場です。
もともと【フラット35】のメリットは、最長35年間に渡って金利が固定され、将来の金利変動リスクを避けられること。変動金利や短期固定金利に比べて安定していることが最大の魅力といえるでしょう。
ただ、返済期間は15年から設定できるのですが、現状では、返済期間を短くしても金利は変わりません。民間銀行では、短期返済にすると金利が低くなるなど、返済期間に応じた金利設定をした商品も扱っています。その意味では、返済期間を短くできる人にとっては、フラット35の金利が割高に感じてしまう場合もあったようです。
住宅金融支援機構「フラット35」サイトhttp://www.flat35.com/
そこで、【フラット35】の中に、返済期間を短くした場合には金利が低くなる制度を追加することが発表されたました。「20年まで」と「20年超」に分けて、短いほうの金利を優遇する制度です。たとえば20年返済ならば、21年以上で返済期間を設定した場合の金利よりも0.2%程度低くなるとのこと。
新制度は今年の10月1日以降に融資実行になる人から適用されます。既に申し込み済みの場合でも、返済期間を「20年超」から「20年まで」に変更することが可能です。
新たな選択肢が増えることは、利用者にとって大きなメリットといえるでしょう。
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